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【失敗しない確定申告】フリーランスの経費と節税対策を徹底解説

「どこまでが経費なの?」「インボイス制度って何?」「確定申告はどうすれば良い?」と言った疑問はありませんか?

会社員の頃は会社が全てやってくれていたのですからわからなくて当然です。

実際に僕もフリーランス独立してすぐの頃は何が何だかさっぱり分かりませんでした。

この記事では、フリーランス独立を考えてる人フリーランス1年目の人に向けて経費や節税、インボイス制度、確定申告についてをなるべく分かりやすく解説しています。

この記事でわかること
  • 経費申請できる範囲の理解
  • インボイス制度への対応
  • 確定申告に困らない

経費や節税について正しい知識を身につけて毎年の確定申告をスムーズに行えるようにしましょう。

フリーランスの経費とは?

フリーランスはどこからどこまでが経費なのか悩んでいる人も多いのではないでしょうか?

この項ではフリーランスの経費について解説してます。

経費とは?

「経費」とは、企業や個人が事業や活動を行う上で必要となる費用のことを指します。

減価償却について

「減価償却」とは、資産(機械、建物、車など)を使用していくにつれてその価値が低下することを考慮し、その資産に対して年々減額していくことを指します。これにより、会計上では資産の費用を分割して支出し、それによって利益や純益を正確に把握することができます。

パソコンとかも減価償却として計上されるよ!

フリーランスが経費計上できるもの

全てを経費に計上できるわけではなく、業務に必要な費用が経費計上できます。経費計上する場合には事業にどのように必要だったか説明できる必要があります。

(1)総収入金額に対応する売上原価その他その総収入金額を得るために直接要した費用の額

(2)その年に生じた販売費、一般管理費その他業務上の費用の額

国税庁No.2210 やさしい必要経費の知識

例)フリーランスWebデザイナーの経費

    開業前の経費

  • 開業準備の際にかかった交通費
  • 名刺やWebサイトの制作費
  • 営業活動や打ち合わせで使用した会議費
  • セミナーやスクール等のスキル習得費用

    開業後の経費

  • 固定電話、携帯電話、インターネット回線の費用
  • 事務所の家賃(自宅の場合も)
  • カフェやコワーキングスペース等を仕事場にした場合の費用
  • 打ち合わせや会議に利用した際のカフェ等の費用
  • 取引先に対するご祝儀やお香典等の慶弔金

    経費計上できないもの

  • 福利厚生費
  • 所得税/住民税
  • 健康診断費
  • 祈祷料

フリーランスが経費計上する際の注意点

  • 経費は業務に利用したものだけ
  • 確定申告までに経費は計算しておく
  • 領収書は7年間保管する必要がある

領収書の保管方法

レシートや領収書は紛失しないように気をつけて、文字が消えないように保管しましょう。領収書の保管期間は青色申告の場合は7年間、白色申告の場合は5年間となっています。

紙領収書の保管

領収書・レシート・クレジット明細はノートに貼るか封筒やクリアファイルに入れて保管するのが一般的です。

デジタル保管

紙ではなくデジタルで領収書を保管する方法です。クラウド会計ソフトを利用すれば紙のレシートや領収書を取り込んで管理することができます。

2022年の電子帳簿保存法改正により電子取引データはデジタルデータとして保存しなければなりません。

フリーランスの税金について

フリーランスも収入に対しての税金を支払う必要があります。ここではフリーランスの税金や節税を解説します。

税金の種類

  • 所得税
  • 住民税
  • 個人事業税
  • 消費税

所得税

所得税は、個人や法人が受け取る収入に対して課せられる税金で、収入に応じて異なる税率が設定されています。

住民税

住民税は、市町村によって定められる収入に対して課せられる税金です。住民税は、所得税に比べて税率が低いものが多く、所得に応じて異なる税率が設定されています。納付期限も所得税よりも短いことが一般的です。

個人事業税

個人事業税は、個人事業主が収入を得るために行う事業に対して課せられる地方税の一種です。

消費税

消費税は、商品やサービスを購入する際に支払う税金のことを指します。

フリーランスの節税

経費

業務上必要で経費計上可能なものをしっかりと計上することで節税になります。

控除

事業所得から所得控除を差し引き支払う税金が計算されます。

控除には「所得控除」と「税額控除」があります。

所得控除

所得控除とは課税対象となる所得金額を減らすことができる制度。全部で15種類あります。

    所得控除一覧

  • 基礎控除
  • 雑損控除
  • 医療費控除
  • 寄附金控除
  • 社会保険料控除
  • 小規模企業共済等掛金控除
  • 生命保険料控除
  • 地震保険料控除
  • 寡婦控除
  • ひとり親控除
  • 障害者控除
  • 配偶者控除
  • 配偶者特別控除
  • 扶養控除
  • 勤労学生控除

それぞれの所得控除の要件に当てはまる場合には、各種所得の金額の合計額から各種所得控除の額の合計額を差し引きます。

所得税額は、その残りの金額を基礎として計算されます。

国税庁No.1100 所得控除のあらまし
税額控除

税額控除とは税金そのものを減らすことができる制度。

    税額控除一覧

  • 住宅ローン控除
  • 配当控除
  • 外国税額控除
  • 源泉徴収税額
  • 災害減免額

税額控除とは、課税所得金額に税率を乗じて算出した所得税額から、一定の金額を控除するものです。

国税庁No.1200 税額控除

青色申告

確定申告において青色申告を行うことで青色申告特別控除が受けられます。

僕は業務に集中するために税務関係は税理士の先生に頼んだよ!

フリーランスのインボイス制度

インボイス制度とは

インボイス制度とは2023年10月1日より導入され、売り手はインボイスを交付し、買い手はインボイスを保存しておくことで仕入税額控除受けられる制度です。

フリーランス1年目の人や売上1,000万円/年行っていない人は絶対に理解してね!

インボイスとは

インボイスとは、正確な適用税率や消費税額等を記載した書類(請求書)のことです。

売り手(あなた)はインボイスの交付を求められた際にはインボイスを交付しなくてはなりません。

免税事業者はインボイスが発行できないため、課税事業者になる必要があります。

買い手(お客様)はインボイスを受け取らないと仕入税額控除が受けられなくなります。

そのため免税事業者のままだと取引を行って貰えなくなる可能性が出てきます。

免税事業者とは

消費税の課税期間に係る基準期間において、課税売上高が1,000万円に満たない消費税の納税義務がない事業者のことです。

インボイス制度とは、
<売手側> 売手である登録事業者は、買手である取引相手(課税事業者)から求められたときは、インボイスを交付しなければなりません(また、交付したインボイスの写しを保存しておく必要があります)。<買手側> 買手は仕入税額控除の適用を受けるために、原則として、取引相手(売手)である登録事業者から交付を受けたインボイス(※)の保存等が必要となります。(※)買手は、自らが作成した仕入明細書等のうち、一定の事項(インボイスに記載が必要な事項)が記載され取引相手の確認を受けたものを保存することで、仕入税額控除の適用を受けることもできます。

国税庁インボイス制度の概要

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フリーランス(個人事業主)の法人化について

法人化の仕方

個人事業主が法人化(法人成り)する場合は、法人登記を行い個人事業の廃業の手続きを行う必要があります。

  • 法務局へ法人登記
  • 個人事業の廃業手続き
  • その他、税務署や年金事務所等に必要な取引

法人化のメリット・デメリット

売上規模が大きくなればなるほど法人化するメリットは大きくなります。

メリット

  • 社会的信用が高まる
  • 求人募集しやすい
  • 資金を集めやすい
  • 節税対策

デメリット

  • 事務処理などの業務が増える
  • 設立に費用がかかる

法人化のタイミング

一番良いタイミングは個人事業主の売上が1,000万円を超えた翌年でしょう。売上が1000万円を超えると、その2年後から消費税課税事業者となり消費税を納めなければならないため、売上が1000万円を超えた翌年に法人化をすることにより、さらに2年消費税の納税が免除されます。

フリーランスの確定申告方法

確定申告とは

確定申告は、個人や法人などが、一定の期間内に稼いだ収入や経費などに基づいて税金を計算し納税することを指します。

確定申告や控除について詳しく知りたい方は「国税庁ホームページ所得税の確定申告」をご覧ください。

青色申告と白色申告

確定申告には「青色申告」と「白色申告」があります。

青色申告

青色申告は事業者が自己計算して納税する方法で白色申告に比べて節税効果が高いというメリットがあります。

    青色申告のメリット

  • 3年にわたって赤字が繰り越し可能
  • e-Tax利用で最大65万円の「青色申告特別控除」
  • 家族への給与が経費計上可能
  • 30万円未満の固定資産を一括経費計上できる(少額減価償却資産の特例)
  • 推計課税がない

白色申告

白色申告は代理申告方式と呼ばれ、事業者が所得証明書を提出し、税務署が納税額を計算して納税することになります。青色申告に比べて手間がかからないというメリットがあります。

特別な理由がない限りは節税効果の高い青色申告をしよう!

確定申告の流れ

  1. 必要書類の用意
  2. 年間の所得金額の算出
  3. 各種控除の算出
  4. 確定申告書類の作成
  5. 各種証明書の提出
  6. 確定申告書類の提出

必要書類の用意

    確定申告に必要な書類

  • 1年間の取引を記録した帳簿
  • 確定申告書B(第一表、 第二表)
  • 青色申告決算書(青色申告の場合のみ)
  • 収支内訳書(白色申告の場合のみ)
  • 各種控除を受けるための証明書

年間の所得金額の算出

所得は年間の収入から必要経費を差し引いた金額のことです。

各種控除の算出

所得税の控除とは、ある一定の要件に当てはまる場合に所得の合計から一定額を差し引くことができる仕組みのことです。

確定申告書類の作成

確定申告書類は、会計ソフトを使用するか、確定申告書作成コーナーを利用する方法があります。

各種証明書の提出

控除を受けるために必要な証明書類等を提出します。

確定申告書類の提出

確定申告書類を提出します。

確定申告についてわからないことは国税庁ホームページを見るか最寄りの税務署に聞いて下さい。

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まとめ

経費やインボイス制度、確定申告について少しは理解できたでしょうか?

経費や節税について正しい知識を身につけて毎年の確定申告をスムーズに行えるようにしましょう。

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